NTTドコモが販売しているホームルーター『ドコモ home 5G』はSIMフリー端末です。
つまり、ドコモ以外の他社のSIMカードを挿してもインターネット通信が出来るという事になります。
と聞くと、いろいろ試してみたくなっちゃいますよねー
そこで今回は、ドコモ系列のプリペイドSIMと、au系列のpovo2.0のSIMを挿して、本当に使えるか、そしてどのくらいの速度が出るか実験してみました!
実際に端末にSIMカードを挿してAPN設定を変更すると両方とも使えましたが、5Gエリア外ということもあり、速度はかなり残念な結果に……
home 5Gに挿したSIM | 下り速度 |
---|---|
ドコモ home 5GのSIM ※5G通信時 | 80~120Mbps |
ドコモ系列のプリペイドSIM ※4G LTE通信時 | 20~30Mbps |
povo2.0 ※4G LTE通信時 | 15~20Mbps |
ただし、自宅のエリアに相性の良い回線を見つければ、格安で優秀なホームルーターに化ける可能性は十分にあると感じました。
例えば、自社回線エリアなら無制限で使える楽天モバイルなどはかなり相性が良いかもしれません!
それでは詳しく見ていきましょう。
ドコモ home 5Gの『HR01』はSIMフリー端末
ドコモ home 5Gの黒い箱『HR01』はSIMフリー端末ですので、様々な事業者のSIMを挿して利用することが出来ます。
SIMフリー端末とは、キャリアによるSIMロックが掛かっていない端末のことです。
今まで日本のキャリアが販売してきたスマホやタブレット、ホームルーターなどの端末には、ほとんどSIMロックが掛けられていました。
例えばNTTドコモで買ったスマホならドコモのSIMカード、auで買ったタブレットならauのSIMカードを挿さないと通信できないようになっていたんです。
他社のSIMカードを挿して使いたい場合は、各キャリアのショップなどに行ってSIMロックを解除してもらわなければなりません。
もしくは、元からSIMフリーとして販売されている端末を購入するかです。
一方、ドコモ home 5GのようなSIMフリー端末なら、キャリアに縛られることなく、さまざまなSIMカードを挿して利用することができます。
home 5Gに他のSIMを挿して利用する方法
SIMフリー端末のドコモ home 5G『HR01』に、他のSIMを挿して利用する手順をまとめました。
1.SIMカードを差し替える
端末底面にある『nanoUIM』と書かれたフタを開けてSIMカードを差し替えます。
カードの端を爪などで押し込むと飛び出してくるので、金属部分に触れないように取り出して下さい。
次に、使いたいSIMカードをスロットに挿し、カチッと音がするまで押し込みます。
2.管理画面にログインしAPN設定を変更する
HR01には画面が付いていないので、パソコンやスマホなどのブラウザを使って管理画面に入り各種設定を行う仕様になっています。
ドコモ home 5GにWi-Fi接続し、お使いのブラウザ、例えばGoogle ChromeやInternet Explorer、Microsoft Edgeを立ち上げてください。
その状態でアドレスバーに『192.168.128.1』、もしくは『http://web.setting』を入力するとHR01の設定画面が開きます。
設定画面が表示されたら、右上の『ログイン』を選択しパスワードを入力してください。
初回ログイン時 | 端末の底面に記載されているパスワード |
---|---|
2回目以降 | 初回ログイン時に設定したパスワード |
ログイン出来たら、メニューから『設定』⇒『モバイルネットワーク設定』⇒『APNプロファイル設定』を開きます。
『+新規』ボタンを押し、新たに利用したいSIMカードのAPN情報を追加しましょう。
APN情報は、SIMカードなどについてくる紙面や公式サイトなどで確認することができます。
保存したら『APNプロファイル設定』で今作ったAPN情報にチェックマークを入れ、適用ボタンを押してください。
3.HR01を再起動する
最後にHR01を再起動します。
管理画面のメニューから『設定』⇒『端末設定』⇒『再起動』を開き、『再起動』ボタンを押してください。
すぐに端末が再起動され、新しいSIMカードでの通信がスタートします。
home 5Gにドコモ系のプリペイドSIMを挿してみた
まずは、Amazonで購入できるドコモ系のプリペイドSIMでドコモ home 5Gが利用できるか試してみました。
プリペイドSIMは契約不要で購入できる使い切りタイプなので、実験にはぴったりです!
ちなみに、一番安かったSIMカードで、10GBのデータ容量と180日の有効期間があり2,250円でした。
自宅に届いたSIMカードには株式会社インターネットイニシアティブの記載があります。
どうやら、IIJmioと同じ会社が運用しているようです。
APN設定はこんな感じでした。
Name | ppsim |
---|---|
APN | ppsim.jp |
ユーザー名 | pp@sim |
パスワード | jpn |
認証タイプ | PAP または CHAP |
確かに使えたけど4G回線なので速くはない
ドコモ home 5GにプリペイドSIMを挿し、管理画面でAPN設定を切り替え再起動します。
すると、各種ランプが点灯して通信が開始されました!
パソコンに繋いでみると、ばっちりインターネットが利用できることが確認できます。
尚、5G/4Gのランプが緑色に点灯している時は、4G回線に接続しているという意味です。
まあ、購入したプリペイドSIMが4G専用なので当たり前なんですけどね
この状態で何度かスピードテストを行ってみた所、下り速度は20~30Mbps程度でした。
休日の昼間 1回目 | 下り:27Mbps 上り:8.3Mbps |
---|---|
休日の昼間 2回目 | 下り:22Mbps 上り:9.9Mbps |
うーん、使えなくはないけど速度はイマイチです。
ちなみに、ドコモ home 5G専用SIMを入れた際は80~120Mbps程度は出ていました。
home 5Gにau系列の『povo2.0』のSIMを挿してみた
続いて、iPhoneの予備回線として契約しているpovo2.0のSIMを挿してみました。
povoはau系列の格安ブランドなので、ドコモ home 5Gからすると完全に他社のSIMという事になります。
SIMスロットにpovo2.0のカードを挿して、APN設定を変更しました。
Name | povo2.0 |
---|---|
APN | povo.jp |
ユーザー名 | (入力不要) |
パスワード | (入力不要) |
認証タイプ | (入力不要) |
APNプロトコル | IPv4 / IPv6 |
そして、スマホのpovoアプリで『データ使い放題(24時間)オプション』を購入し、ドコモ home 5Gを再起動します。
うちは4G LTEエリアなのでやっぱり速くなかった
再起動が完了すると、各種ランプが点灯して通信が開始されました。
パソコンに接続してみると、ばっちりインターネットが利用できることが確認できます。
au系列のpovo2.0でも、ドコモ home 5Gが利用できることが実証できました!
尚、povo2.0は5Gに対応していますが、残念ながら我が家は4Gエリアのためランプの色は緑色。
この状態でスピードテストを何度か行ってみた所、やはり15~20Mbps程度でした。
休日の夕方 1回目 | 下り:15Mbps 上り:2.5Mbps |
---|---|
休日の夕方 2回目 | 下り:17Mbps 上り:2.3Mbps |
うーん、こちらも速度はイマイチ。
後ほど、povo2.0のSIMをiPhoneに戻して速度測定してみたところ下記の結果に。
home 5GよりiPhoneの方が速かったです
自宅周辺エリアが5Gに対応している回線系列のSIMを挿せば格安で優秀なホームルーターに化ける可能性あり
ドコモ home 5Gは他社回線のSIMを挿してもホームルーターとして利用できますが、今回私が試したSIMでは残念ながら速度が遅く、あまり快適では無かったです。
また、データ容量に制限がある時点で自宅用の回線としては実用的ではありません。
YouTubeなどの動画コンテンツを見ていたら、1カ月20GBではとても足りないからです。
実際、光回線やドコモ home 5Gは基本的にデータ容量無制限になっています。
ただし、自宅エリアに相性が良く、データ容量無制限のSIMがあれば、格安で優秀なホームルーターに化ける可能性は十分にあるのではないでしょうか。
無制限に使える格安SIMなんてあるの?
実は一つだけあるんです!
バンド3(楽天の独自回線)エリアなら無制限で使える楽天モバイルが最強?!
楽天モバイルは、NTTドコモ、au、SoftBankに次ぐ『第4のキャリア』として楽天グループが立ち上げた携帯会社です。
格安の料金プランが売りで、CMなどもたくさん流れているので気になっている方も多いでしょう。
この楽天モバイル、実は楽天独自の回線『バンド3』と、auから借りているパートナー回線の2回線を利用して通信サービスを提供しています。
自社回線でカバーしきれないエリアを、au回線で補っているんです。
そして、もし自宅が楽天のバンド3エリア側に入っているなら、楽天モバイルはhome 5G用回線の第一候補になり得ると言えるでしょう!
なぜなら、データ容量使い放題でhome 5Gプランより安い料金で利用できるからです。
楽天エリア(バンド3) | 使い放題 |
---|---|
パートナーエリア(au) | 毎月5GBまで |
SIMブランド | 月額料金 | 月間データ容量 |
---|---|---|
home 5Gプラン | 4,950円 | 無制限 |
楽天モバイル(バンド3) | 3,278円 | 無制限 |
povo2.0(ポヴォ) | 2,700円 | 20GB |
ahamo(アハモ) | 2,970円 | 20GB |
LINEMO(ラインモ) | 2,728円 | 20GB |
FUJI WiFi | 4,290円 | 100GB |
尚、楽天モバイルは月間のデータ使用量により自動で段階ごとの値段が適用される『ワンプラン』になっているため、データごとの料金プランはありません。
月間20GBまでは2,178円で、かなり高コスパ!
自社回線エリアなら、20GBを超えても3,278円でデータ容量を気にせず無制限に使える、圧倒的な安さが強みです。
月間データ利用料 | 月額料金 |
---|---|
〜3GB | 1,078円 |
〜20GB | 2,178円 |
20GB〜無制限 | 3,278円 |
バンド3エリアなら、データをよく使う月もギガ不足になることは無く、逆にあまり使わなかった月もデータを余らせてしまう心配はありません。
また、毎月支払うごとに楽天ポイントが貯まるため、楽天市場などの楽天サービスを多く使っている人ほどお得に使えるでしょう。
ただし、自宅がパートナーエリアだった場合は月間5GBを超えると低速になってしまうので、ホームルーターとしてはほぼ使い物になりません。
ドコモ home 5Gに楽天モバイルのSIMカードを挿して利用しようと考えているのでしたら、自宅がどちらのエリアに入っているかしっかり調べてから申し込みましょう。
これからhome 5Gの端末を入手する場合のおすすめ窓口
ドコモ home 5Gをネットで申し込むなら、GMOとくとくBBのキャンペーンサイトがおすすめです!
今GMOとくとくBBでドコモ home 5Gを申し込むと、20,000円分のAmazonギフト券が貰えます。
NTTドコモの公式サイトから申し込んだ場合のキャンペーン特典は、期間・用途限定のdポイント15,000ptですので、GMOとくとくBBの方がお得なんです。
もちろん、どちらから申し込んでも以下の公式キャンペーンは適用可能。
どこから申し込んでもドコモ home 5Gの速度や月額料金は変わりませんので、どうせならよりお得なキャンペーン窓口を活用しましょう!
ドコモ home 5Gを解約する時は端末代金の残債に注意!
もし、ドコモ home 5Gの運用にぴったりなSIMが見つかったら、元のhome 5Gプランの契約は不要になるので解約するケースがほとんどでしょう。
ただし、その際は端末代金の残債にご注意ください。
ドコモ home 5Gの専用端末『home 5G HR01』は39,600円と高額ですが、購入すると月々サポートキャンペーンが適用され、36カ月間に渡って月額料金が1,100円割引されます。
合計で39,600円の割引となるため、端末代金が実質無料になるんです。
ただし、36カ月たつ前に解約してしまうと割引はその時点で終了となり、残った端末代金は一括で支払わなければなりません。
ドコモ home 5Gの解約違約金自体は0円ですが、端末代金の残債が掛かることに注意しましょう。
尚、ドコモ home 5Gの端末は購入契約のため、解約後も返却の必要はありません。
まとめ
SIMフリー端末のドコモ home 5Gに他社のSIMを挿して本当に使えるか、そしてどのくらいの速度が出るか実験しました。
今記事のまとめです。
ドコモ系列のプリペイドSIMとpovo2.0を挿してみて、実際にインターネットが使えるか確認しました。
一応両方とも使えましたが、4G LTEエリアという事もあり速度は15~30Mbps程度とかなり残念な結果に・・・
ただし、自宅のエリアに相性の良い回線を見つければ、格安で優秀なホームルーターに化ける可能性は十分にあると感じました。
特に、楽天の独自回線(バンド3)エリア内限定という制限はあるものの、月間データ容量無制限・格安料金で利用できる楽天モバイルは、ドコモ home 5G用回線の第一候補と言えそうです。
コメント